飲食の楽しさに熱中し29歳で独立を
2年後100店舗目指し攻勢かける
FS.shake 代表取締役 遠藤 勇太 氏
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【特集】
居酒屋JAPAN2023in大阪 連動企画
関西焼肉界の雄2人が〝匠談〟
但馬屋×萬野屋 競争生き抜く独自哲学に迫る
- 株式会社 牛心代表取締役社長 伊藤勝也さん●いとう・かつや● 1963年4月、大阪府吹田市生まれ。家業のホルモン店で牛肉や経営についての教育を受け、1981年4月、食肉業界に入る。86年5月、家業のホルモン店《藤屋》を継ぎ91年5月焼肉レストラン《藤屋》へ業態変更、96年12月には炭火焼肉《但馬屋》を東三国にオープン。98年5月に牛心を設立し、出店を加速。現在、11店舗展開している。
- 株式会社 萬野屋代表取締役 萬野和成さん ●まんの・かつしげ● 1963年8月、精肉問屋の萬野総本店2代目社長の三男として大阪市阿倍野区で生まれる。1984年、萬野総本店に入社。91年、良精畜産に常務として配属され営業を担当。2003年、萬野総本店と良精畜産を退社し、個人会社の萬野屋の社長に就任。焼肉やしゃぶしゃぶなど16店舗と惣菜店、精肉店などを展開する。
- 株式会社 ピーカチ取締役副社長COO 西林厳史さん ●にしばやし・いつし● 1975年、広島生まれ。ぐるなび関西版の立上げメンバーとしてNKBに入社。その後、飲食業界に携わる会社を設立したいと退職。求人メディアなどを経て、2002年、携帯電話を会員証・ポイントカードにできるサービスを開発。2006年、ピーカチを設立し取締役副社長COOに就任した。
関西の焼肉業界で、独自の哲学を持った店舗を開発・展開し大きな影響を与えている店舗と言えば、「但馬屋」と「萬野屋」だ。その「但馬屋」を運営する牛心の伊藤勝也社長と「萬野屋」を展開する萬野屋の萬野和成社長というレジェンド2人が、8年ぶりに揃ってセミナーに登壇。共通の友人でもあるピーカチ副社長の西林厳史さんが、人材や肉、資金、戦略などについて深掘りした「居酒屋JAPAN2022 大阪」でのセミナー(2022年7月6日開催)を、本紙と別紙にわたって再録する。
◇◇◇
西林厳史(以下、西林) 私は2人とは20年ぐらいの付き合いになり、最初に知り合った頃はまだ20代半ばでした。私にとって大阪では、北の「但馬屋」、南の「萬野」というくらい、こだわりを持った有名店だと思います。まず2人の軌跡を振り返ります。
萬野社長と伊藤社長のスタートは非常に似ています。萬野社長は22歳の時に実家の肉の卸会社に入社しました。伊藤社長は学生時代から母親のホルモン店を手伝っていました。最初に焼肉店を起業したのは、2人ともかなりのB級立地でした。萬野社長は1店舗目をどこに出しましたか。
萬野和成(以下、萬野) JRの寺田町駅と桃谷駅との真ん中ぐらいで、駅から徒歩10分ぐらいのガード下です。あまり飲食店もない所で、周りに電気もついておらず、「萬野」という看板だけが光っていました。
西林 伊藤社長は吹田ですね。
伊藤勝也(以下、伊藤) 吹田の岸辺で、誰も歩かないような所でスタートしました。母親の店は屋号がなく、皆さんから「伊藤さんとこのホルモン屋」と呼ばれていたので屋号を作らないといけないと思い、伊藤の「藤」に屋をつけ「藤屋」としました。
西林 その後、萬野社長は天王寺に出店し、伊藤社長は梅田に会員制の店舗を出し、さらに梅田の商業施設にも出店しました。北から下りていくのと南から上がっていくのとで、ちょうど2人共に心斎橋で店を出しました。続いて、萬野社長は梅田の商業施設に、伊藤社長は東京に進出します。そして萬野社長はプロデュース店も始めました。プロデュース店とは、どういう形のものですか。
萬野 基本は技術指導と設計を含め……
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