9月21日付の外食日報は

●串カツ田中ホールディングスが多ブランド戦略本格化へ(上)

居酒屋「串カツ田中」を展開する串カツ田中ホールディングス(串カツ田中HD)は、多ブランド戦略を本格化する。主力の「串カツ田中」と「鳥と卵の専門店 鳥玉」(以下「鳥玉」)を展開する中、第3のブランドとして新たに韓国料理業態「タレ焼肉と包み野菜の専門店 焼肉くるとん」(以下「焼肉くるとん」)の多店舗展開に乗り出す。「焼肉くるとん」は今年春から運営してきたブランドで、9月22日にはブランド3号店で東京都内初出店となる代官山店のオープンが決まった。

●原材料高で依然相次ぐ「価格戦略」見直し

地政学リスクの高まりや円安進行などさまざまな要因から、外食業界全般で価格戦略を見直す動きが依然として相次いでいる。原材料だけでなく光熱費、輸送費など関連のコストが一段と上昇していることから、値上げが大半。一方であえて値下げを試みる形も出ている。価格転嫁は受け入れられれば収益力の改善につながるが、消費者の受け止めによって集客力が落ちるリスクもはらんでおり、各社の工夫もうかがえる。

●大型の台風14号が九州中心に飲食店営業に影響

九州地方などで18~20日にかけて発生した台風14号による被害が外食店の営業にも及んでいる。台風は北東へ進んで20日午前9時に温帯低気圧に変わったが幅広い地域が大雨に見舞われた。九州では史上最強クラスの台風上陸ともあって今回、外食店では九州をはじめ被害地域で事前措置も含めて休業対応するところが目立ち、一部で店舗の物損被害もみられた。