★外食産業を動かす人々
「ビール×飲食×バイオ」3本柱に
食の革新目指す「ビアテック」始動
ダイヤモンドブルーイング 代表取締役社長 鍛島 勇作 氏
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ダイヤモンドブルーイングが3000坪の研究所併設の醸造所建設へ
これが熊本発のビール文化だ!
熊本県熊本市でクラフトビールをメインにしたレストラン「KAEN」ブランドの飲食店を3店舗展開し、クラフトビールの製造・卸・販売も手掛けるダイヤモンドブルーイング(熊本・長嶺南、鍛島勇作社長)は、日本独自の酵母を開発し、クラフトビールを造りたい人が自分の好みに合った酵母を選べる「酵母ライブラリー」を構築することや、循環型エネルギーを活用した醸造の研究などを進める「BEERTEC(ビアテック)」事業を本格始動した。熊本から世界のクラフトビール業界に一石を投じる可能性を秘める、同社の「ビアテック」事業に迫る。
◇◇◇
ダイヤモンドブルーイング代表の鍛島勇作さんは、20代の時に30カ国を渡り歩き、どの国に行ってもその地域でしか飲めないクラフトビールがあり、人々がそのビールを飲みながら楽しんでいる姿を目の当たりにしたことをきっかけに帰国後の2012年、地元である熊本市に世界のクラフトビールを楽しめるビアホール「KAEN」を開業した。
16年の熊本地震をきっかけに、地方だからこそできることで、まずは熊本、そして九州を盛り上げたいとの想いを抱く。そこから「熊本オリジナルのクラフトビールを造り、熊本の魅力を世界に発信したい」との想いへと至り、オリジナルのクラフトビール醸造に取りかかる。
小さなブルワリーの特徴を生かして数多くのクラフトビールを造るうちに評判となり、自社販売用だけでなく農業協同組合(JA)や自治体、福岡の人気ベーカリーなど約25社からクラフトビールの生産を受託するようになり、80種以上のオリジナルクラフトビールを醸造してきた。
これまで造ってきたビールは日本だけでなくイタリアやフランス、シンガポールなどにも輸出されており、19年からは2つのビールアワードで毎年、同社製ビールが受賞し続けるという評価を受けている。
今年に入り、「おいしいビールはどこでも造れる。おいしさだけでなく、周辺の人々も包括的に巻き込んだ持続可能なビールづくりを目指す」との理念の実現と海外展開を視野に、クラフトビール製造工場と……
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