8月25日号の日本外食新聞は

★外食産業を動かす人々

令和時代に昭和の終身雇用目指す
もっと自由な飲食業のあり方模索

青二才 代表取締役社長 小椋 道太 氏

★トップ記事
事例紹介/これが僕たちの事業再構築だ
これまでのノウハウこう活かす!!
キーワードは「人間力」「常連客化」
「コミュニティ作り」の強みを転換

《一服》のファサード

2年半以上にもおよぶコロナ禍を機に、飲食業界を取り巻く環境も大きく様変わりした。世間で言うところの「パラダイムシフト」というやつだ。そのパラダイムシフトが起きたことにより、例えば、企業宴会の自粛からかつてのスタイルは消滅へと向かいつつあり、店選びも大きく変わってきた。そうした市場そのものの変化を受け、飲食部門の対応に加え、これまでのノウハウを活かし、飲食部門以外の事業に参入する動きも見られている。それぞれの「事業再構築」を追った。

◇◇◇

お客さんと店員とが、いわば一体になって日本酒をグルーヴすることで有名な「青二才」。コロナ禍で閉店した店もあり、東京・中野をはじめ現在、同グループは6店舗を運営する。その代表である小椋道太さんは、2020年4月から始まった緊急事態宣言を受け、小売酒販免許を取得した。小椋さんが言う。

「緊急事態宣言でアルコールの提供が制限され、中野店では周辺の飲食店を巻き込んで共同で弁当のデリバリーなども行ったが、お世話になっている蔵元を何とかしないといけない。店が閉まっていても日本酒を売るための手段として、酒販免許を取った」

そして、21年11月、東京・中野に「角打ち割烹三才」をオープンした。15坪の手前半分がカウンターの角打ちゾーン(立ち呑み)、奥の残り半分がローカウンター・ローチェア6席の割烹席。こちらはドリンク込み1万2000円のコース(料理10品+日本酒10杯)のみだ。この「三才」で日本酒を試して、ネットで買ってもらうという導線を作るための店だ。

仲間と共同出資して「アーケードトーキョー」というEC上の商店街を20年9月から立ち上げた。酒販免許が21年1月に取れたので、そのモールで3月から酒販店をオープンした。そのオープンに合わせ……

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