★外食産業を動かす人々
有名店の〆ご飯とコラボレーション
社交場としてのスナック更に深化を
SNACK えんどう オーナー 遠藤 翔 氏
■5月25日号の主な内容
★トップ記事
他社メニューのコラボで店を創る――
大阪《SNACKえんどう》と東京《まぼろし商店》
風の時代にマッチ!? 新ビジネスを追う
大阪の北新地。遅い時間にご飯を食べられる店が少ないとのことで店をオープンしたのが2019年9月29日。それが「SNACKえんどう」の始まりだ。コロナ前までは18~24時の営業時間で25席の店内が4回転していたというのだから、その繁盛ぶりは半端ではない。
スナックと付いているが、「〆ご飯が食べられる店」をコンセプトにしているため、気の利いた〆ご飯が並ぶ。どれもおいしいが店での調理は極めて簡単。何を隠そう、20品弱の〆ご飯は、コラボ商品ばかりなのだ。
長年、高級食材の卸売業に携わっていた関係で、高級店のシェフとのパイプが太い、代表の遠藤翔さん。そのパイプをフルに活かしたのが「SNACKえんどう」なのだ。食材卸時代にお世話になった店に「今度、北新地でスナックをやることにしました」と伝えたところ、「僕が仕込みをやりましょうか?」との声があちこちから上がり、〆ご飯として10品くらいからスタートしたという。それが今では20品弱にまで拡がった。
例えば、北新地の焼肉店「肉のあかい」の〈セイロンライス〉1300円、京都の名店「齋華」の〈汁なし担々麺〉1500円を、また、北新地の隠れ家レストラン「レオーネ」は「えんどう」専用メニューとして〈スパイスカレーそば〉を開発した。同じく北新地の「肉割烹」には〈ローストビーフ〉を仕込んでもらい、2000円で販売──と、スナックとは思えない、そうそうたる〆ご飯メニューが並ぶが、店内調理はと言えば、切って、温めて、盛り付けるくらいのオペレーション。アルバイトでもできるようにとの考えでスタートしている。
ホリエモンこと堀江貴文氏が提唱していた「究極の飲食店はスナックだ」という発想の元になった店こそが、この「SNACKえんどう」だったのだ。ちなみにホリエモンもこの店によく顔を出すという。
まさに、飲食店最大の武器である料理でコラボするという「コンテンツコラボ」の新ビジネスといえる形だ。スナックとは名ばかりで……
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