4月1日付の外食日報は

●大手デベロッパーで家賃引き下げ広がるか

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻度を増し、都道府県、政府による外出自粛の呼びかけも強まっているなか、商業施設が営業時間の短縮から臨時休業に進むケースも多くなってきた。いきおい、飲食テナント側の売上獲得機会が物理的に減り、さらに厳しい状況を余儀なくされている。注目は、家賃交渉の動向だ。3月はルミネが家賃の最低保証額引き下げを決定したが、今後、商業施設全体でこうした流れが見込めるのかが外食企業の浮沈を占う意味でも焦点となる。

●鳥貴族がヘビーユーザー向け商品提案

全品税別298円均一の居酒屋「鳥貴族」を展開する鳥貴族は、既存店売上高向上に向けた施策の一つとして、「今月のオススメ」と題したシリーズメニューの提案を実施している。「来店頻度の高いヘビーユーザーを想定」(大倉忠司社長)し、2~3カ月の短い間隔で投入している商品で、4月1日からは〈淡路島産新たまねぎの揚げだし〉を販売する。短期間に1~2品程度の展開であるため、「定番商品だけではなく、変わり種や産地・素材にこだわった商品など柔軟な投入が可能となっている」といい、ヘビーユーザーにも飽きられない商品展開とすることで需要獲得につなげる。

●エー・ピーCが店舗の一斉休業を決定

エー・ピーカンパニーは4月2日から、居酒屋「塚田農場」や「四十八漁場」など約180店舗を一斉休業とすることを決めた。政府や自治体から不要不急の外出自粛要請が出ているなか、3月30日の小池百合子東京都知事の会見で平日を含む夜間外出自粛の要請が出たことを重く受け止めての対応。新型コロナウイルス感染症拡大の影響が居酒屋など外食産業に及ぶなか、同社では厳しい経営環境下で人件費効率化などの工夫による営業を続けてきたが、「お客様や従業員の安全を優先」(エー・ピーカンパニー)して今回の休業を決めた格好だ。