12月15日号の日本外食新聞は

★外食産業を動かす人々
靖國が引き寄せた”必然”が生んだ店

「《靖國八千代食堂》未来永劫続残す」

《靖國八千代食堂》プロジェクト総事業責任者 髙取 宗茂氏

《靖國八千代食堂》プロジェクト総事業責任者 髙取 宗茂氏

 

★トップ記事
創立150年を機に靖國神社外苑休憩所はどう生まれ変わったのか

《靖國八千代食堂》かく生まれり

令和元年(2019年)10月1日。快晴。最高気温は30・1℃。10月に入ったにもかかわらず、朝から真夏並みのとても暑い日だった。
場所は東京・九段下にある靖國神社の外苑休憩所。時計は午前9時46分を指していた。背広を着た、年配の男女が訪れては、紅白幕のついたテントの奥に佇む、真新しい建物の中に足早に入っていった。

靖國神社外苑休憩所は、第一鳥居をくぐり、さらに参道を進むと、正面に青銅製の鳥居としては日本一の高さで知られる第二鳥居の見える手前右側にある建物。お土産を扱う売店や飲食を提供する参拝後の憩いの場として利用される施設だ。
10月10日オープンの「靖國八千代食堂」の竣工式を兼ねた、ごく内々のレセプションが、この日、靖國神社の新外苑休憩所で催されたのだった。

重なる想いを背負い
プロジェクトが始動

「いまから150年後に靖國神社は創立300周年を迎える。(150年後の世界から見たときに)綿々と繋がっていく歴史の1ページ目を開く、この記念すべき日を、皆様方と迎えられたことを本当に嬉しく思う。我々が朽ち果てても、この想いがここに残り続けるよう、命を懸けて取り組んでいく……」

このプロジェクトに総責任者として携わってきた髙取宗茂(和僑ホールディングス代表取締役会長)は、歓喜のあまり、涙と鼻水でグズクズになった声を絞り出すように、「靖國八千代食堂」に懸ける想いを、冒頭の挨拶で、静かに、そして熱く語った。その鬼気迫る挨拶に、髙取の言葉が終わった後も、店内からは拍手が鳴り止まない。髙取の強い想いが、参加者の心にも、記憶にも、奥深く刻まれた瞬間だった。

話は2018年10月17日、東京・有楽町の「ヒノマル食堂」移転オープンの時に遡る。
ちょうど同社の旗艦店である有楽町店のオープンでごった返すこの日に、靖國神社外苑休憩所リニューアルの話が舞い込んできたのだった。……

★その他の記事

・「寿司酒場」が熱い!! スシローとダイニングI、ガチンコ勝負か
・商業施設の新設ラッシュ続く 外食業界でも「SDGs」取り組み拡大へ
・カオスな「渋谷パルコ」開業!! 第2弾
・ClipLine、双方向動画教育で店舗支援
・「第6回“細かすぎる”インヅカナイト」詳報②
・ツジヤG、野菜で呑む炭焼きスタンド開店

【連載】

・WDIJAPAN 福田典生のかみツイート vol.46
・髙取宗茂の外食サムライ道 最終回
・ソト女の食道楽 17皿目
・ヒット商品請負人が開陳する売れるPBのすべて 最終回
・ソトスマ 12月15日号