3月25日号の日本外食新聞は

★外食産業を動かす人々

《活海老バルorb》成長エンジンに
楽しく変わり続けオンリーワン店を

orb 代表取締役 佐野 知成 氏

★トップ記事

蟹の《香住・北よし》(大阪)の小売展開に見る
新たなドミナント戦略のカタチ

旗艦店のDMA持つ小規模店で
既存店を補完し相乗効果を狙う

「香住・北よし」は大阪に2店ある。最初の1店が天満の10席(9坪)の店。兵庫県美方郡(みかたぐん)・香住の「北由商店」は干物屋で、その飲食部門として「香住の魚介類を大阪で提供したい」と息子の北村晃一さん(37)が初めて立ち上げた店だ。2010年のオープン当初からそこそこお客さんは入っていたが、「干物はそもそも単価が低く、いくら自社から仕入れるといっても、売上はしれていた」(北村晃一さん)といい、客単価4000円を超えることはほぼなかった。
しかし時々予約限定で提供していた香住の名産の一つ、蟹でマスコミに取り上げられ、15年お初天神にオープンした2号店(14坪・20席)で一気に知名度を上げた。同店は干物ではなく蟹のコースが中心で、瞬く間に予約困難な人気店へと成長した。
お初天神店では蟹が入った大きな水槽がお客さんを出迎える。コース料理が中心のため、当然客単価は1万円以上と高い。現在、隣のスケルトンで空いた場所へも店舗を広げ、個室ありの店(25坪・40席)を加え、さらに成長を続けている。
蟹の水槽は狭小な天満店には置けない。そのため、天満店はもともと予約で受けていた1回転分(最大15人分)しか蟹を出せず、20時以降は蟹のコース予約が入っても断るか、お初天神店まで取りにいくしか手はなかった。
機会ロスを埋めるべく、晃一さんは「水槽が置ける物件」を天満で探していたところ、中華店だった物件を見つけ、18年8月にオープンしたのが「カサバ」だ。
オープン当初は蟹や鮮魚、干物を売るだけの魚屋だった。家主の要望で「飲食店は不可」(晃一さん)という条件付きだったからだ。それでも踏み切ったのは……

干物屋「北由商店」(兵庫)の飲食部門《香住・北よし》を担当する北村晃一さん

干物屋「北由商店」(兵庫)の飲食部門《香住・北よし》を担当する北村晃一さん

取材時は平日の13時過ぎにも関わらず店内は満席で、蟹や肴で立ち飲みするお客さんでほぼ満席だった

取材時は平日の13時過ぎにも関わらず店内は満席で、蟹や肴で立ち飲みするお客さんでほぼ満席だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


★第14回S1サーバーGP全国大会

絶好調《燗アガリ》
高橋夏穂さん優勝

NPO法人繁盛店への道(柴泰宏理事長)は3月12日、東京都内で「S1サーバーグランプリ全国大会」を開催した。同グランプリは、サーバー(飲食店の接客スタッフ)の地位向上とサービス技術のレベルアップを目的に、1年をかけて1次審査、2次審査、地区大会、全国大会を行い、日本一の「ベストサーバー」を選出するもの。なお、今回から1次審査は従来の訪問調査から筆記試験に変更となった。
全国大会では、当日会場で初公開される三つの出題に対して1分以内に回答するクイック審査と、三つのシチュエーションから一つを選び、5分以内の接客実演を行う規定審査、「これからの飲食業界においてサーバーにしかできないことは何か」というテーマに沿って1分30秒以内でスピーチを行うスピーチ審査の三つが行われた。審査は12人の審査員および来賓と来場者による投票で行われ、関東地区代表「燗アガリ」(東京・西部新宿、絶好調/吉田将紀社長)スタッフの高橋夏穂さんが優勝した。絶好調からの優勝者は第10回の松村康夫さん(専務)に続き2人目となる。
また、審査員特別賞は関東地区代表の「観音坂 鳥幸」(東京・池尻大橋、東京レストランツファクトリー/渡邉仁社長)スタッフの鈴木志麻さんが受賞した。
主催の柴泰宏理事長は、「次回は大会のライブ配信が決定している。来場が難しいスタッフに全国各地で応援してほしい。また、ファイナリストのご家族にも応援してもらうため、ファミリーチケットの導入を予定している」と述べた。

優勝した高橋夏穂さん(右)と審査員特別賞を受賞した鈴木志麻さん

優勝した高橋夏穂さん(右)と審査員特別賞を受賞した鈴木志麻さん

熱戦を繰り広げたファイナリスト12人と審査員

熱戦を繰り広げたファイナリスト12人と審査員

 

 

 

 

 

 

 


★初の洋食業態を渋谷に出店

居酒屋「ジョウモン」や「ごりょんさん」などを展開するベイシックス(東京・六本木、岩澤博社長)は12店舗目となる「渋谷宮益坂ビストロ ミートマン」を昨年12月12日にオープンした。地階ながら30坪で税別月商1500万円以上を売り上げる博多野菜串の「ごりょんさん」の並びだ。代表の岩澤博さんは今回の出店について「移転や共同経営の海外も含めて18年の出店が4店舗と多かったためどうかと思っていたが、1階で間口の広い物件などなかなか出ない。しかも『ごりょんさん』の並びと申し分のない条件なので出店を決めた」と語る。それにしても、「ごりょんさん」が月に1500万円以上も売れ、さらに入店できないお客さんを帰しているにも関わらず「はなれ」とせずに別業態とした理由については、「あえて違うことをやってハードルを上げたかった。店を開ければお客さんが来ること、繁盛することが当たり前という空気になって欲しくない」と岩澤さんは説明する。
しかも、大家さんのリクエストが「ミートマン」だったため、屋号だけ「ミートマン」としたが、……

名物料理の〈低温調理した牛タンのカルパッチョ オニオンソース〉

名物料理の〈低温調理した牛タンのカルパッチョ オニオンソース〉

《渋谷宮益坂ビストロ ミートマン》のスタッフ

《渋谷宮益坂ビストロ ミートマン》のスタッフ

 

 

 

 

 

 

 


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